吉田悠吾の老人ホーム放浪記

有料老人ホームに全国初の事業制限命令

神奈川県内の有料老人ホーム「シルバーハウス風の里」が全国で初めて事業制限命令が出されました。

 

以下、毎日新聞ウェブからの引用になります。(引用元:https://mainichi.jp/articles/20210428/ddl/k14/040/061000c

神奈川県は27日、入居する高齢者が衰弱するような食事を提供していたなどとして、松田町の有料老人ホーム「シルバーハウス風の里」に対し、老人福祉法に基づき要支援・要介護者の入居を受け入れられなくする事業制限命令を出した。同命令が出されるのは全国で初めて。 県は2020年2月、入居者に比べ職員が少なく、入居者への食事サービスが不十分だとして業務改善命令を出した。21年1月に女性入居者が誤えんで救急搬送されたが、同ホームは県に報告していなかった。県は町とともに2~3月に3回、立ち入り調査を実施した。その結果、要介護の高齢者10人を含む入居者13人を実質的に4人の職員で担当しており、食事も1人につきコンビニエンスストアのおにぎり1個と総菜1種類と不十分だったことが判明。町は3月2日、入所者全員に対する虐待と認定した。県も改善命令で指摘した項目が改善されていないとして、事業制限命令に踏み切った。

神奈川県の記者発表資料になります。(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/u6s/prs/r3427seigen.html

 

記事では「シルバーハウス風の里」類型についての記載がありませんがは住宅型有料老人ホームに該当します。

住宅型有料老人ホームについては以前にも書きましたが、有料老人ホームとしてのサービスは見守りと食事というところが殆どです。

実際の介護サービスは、併設もしくは外部から、訪問介護や通所介護など入れながら入居者を支えていきます。

要介護者が住宅型有料老人ホームを選択する際、いかに外部介護サービスと連携しながら入居者を支える仕組みがあるのかがポイントになります。

以前、鹿児島県鹿屋市の有料老人ホーム「風の舞」で死亡者が多発したニュースを覚えていらっしゃる方いると思いますが、こちらのホームも住宅型有料老人ホームです。

介護職員一斉退職が要因と言われていましたが、住宅型有料老人ホームには介護職員の配置義務が無かったために、運営会社の代表医師は「人員が減り、サポートができなくなったという点では適正ではなかったが医療面に関しては十分」と説明。

職員の一斉退職や夜間の1人態勢と死亡との関係を否定していました。

危ない住宅型有料老人ホームばかりではありませんが、住宅型有料老人ホームを選択される際は、その特徴や仕組みを十分理解したうえでご入居ください。

住宅型有料老人ホームの介護費用について

老人ホームの窓口 吉田